まだ、第7位!レビューしたい本は溜まっていく一方…
- 作者: ウィリアム・E・ペリー、ランドール・W・ライス,成田光彰
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/09/13
- メディア: 単行本
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第6章 難題第7位 経営管理者にテストについて説明すること
テスト組織はコストセンターである。やたら人はいるが、何かを産み出しているわけではない。そのため、(無知な)経営層から見ると、「コストはかかってるが、結局、どんな価値を産み出しているのか?」というのが見えにくい(ようだ)。
経営層がテスト組織に対する理解をしていない場合どうなるかというと、不具合だらけのプロダクトが出来上がったときに、その責任をテスト組織に求めてきたりするし、景気が悪くなってきた時に内部のテスト組織を解体して(要はリストラして)、アウトソーシングに頼るようになったりする。
テスト組織を守るため、ひいては自分のポジションや雇用を守るためには、経営層への説明は、テスト実施と同じくらい、大事な仕事の一つだと思います。なので、それが出来る人がテスト組織を率いるべきでしょう。極論を言えば、テスト組織を率いる人は、プレゼン上手がなったほうが良く、優れたテスターである必要は無いと思っています(当然、知識は必要ですけどね。テスターとして優れてなくても良いってだけで)。
以下メモ
・(良いチームは)プロダクトよりもプロセスを重視する
・経営管理者がテストをプロジェクトの最後にスケジュールする場合、そのプロジェクトは最悪の失敗に陥る可能性がある
・経営管理者層から最もよく聞かれるコメントは、「なぜその点をテストしなかったのか」である
・欠陥品を納期通りに納入しても、欠陥品であることに変わりはない
・経営管理者がプロダクト指向である間に、テストプロセスを成熟させようとすると、苦戦をしいられることになる(今、僕が置かれている状況がまさにこれ…)
・(テスト組織にとって)重要な事は、同じ内容を繰り返し伝えるがために、無視される事のないようにすることである。もう一つ重要なことは、いつも不平を並べ立てるものとして見られないように、肯定的な内容を伝えることである
・テストの目的は欠陥を発見することなのか、それとも正しいことを証明することなのか、を定義しておきましょう
・品質にはすべての人が関わるべきだが、その責任は経営管理者にある
・成功を収めているテスト組織は、先週、先月、昨年にそれぞれ発見された欠陥の数を把握している。そのような組織では、欠陥を発見することにより、どれだけのコストが節減されたかを、経営管理者が認識できるようにしている。