年度末でございます。仕事は、半年前に立てた目標が、まぁまぁ達成され始めてて、細やかな充実感が得られたりしてます。
一方、私生活では、2017年は早寝早起きと目標を立てたのですが、一向に目標達成できる気配がありません。眠い。
ということで、この本のメモの続き
- 作者: ウィリアム・E・ペリー、ランドール・W・ライス,成田光彰
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/09/13
- メディア: 単行本
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11章 難題第2位 どちらに転んでも損をする状況と戦うこと
品質悪くてテストが炎上して、とてもじゃないけどリリースできないが、経営層はさっさとリリースしたがっている。リリースを止めても経営層には睨まれるし、けどリリースしても品質悪くて経営層に詰められる。
という、前門の虎・後門の狼という状況のことです。
この状況はQAにとっては、非常に辛い状況で、モチベーションが上がりません。忙しくテストをし、QAとしての責任を果たそうとしても無視され、にもかかわらず、リリース後のサービスの評判が悪ければ、あらぬ罪を着せられるわけだし。
これも結局は、関連部署のQAに対する無理解から来ています。一言でいえば、コミュニケーション不足が引き起こす災害です。
この「どっちに転んでも損をする」状況に陥っている現場をたまに見かけますが、問題が起きてる現場の共通点は、QAから他部署へのコミュニケーションが控えめであること、ステークホルダが複数いること、開発現場に未熟な人が多いこと、開発のプロセスや雰囲気が固まってからQAがジョインしていること(つまりジョインが遅い)、が挙げられると思います。
解決策、というか、こういう現場に陥らないコツは、「QAの役割を正しく認識してもらうこと」、「プロダクトにとって都合の悪いことも、はっきり伝えること」に尽きるかなと思います。このとき、数値や本やネット記事なんかで、根拠も伝えられると良いかもしれません。
プロダクト側が聞く耳もたないなら、そうですね、転職の準備をしましょうw
そんな現場にいても、得るものは無いです。
以下メモ
・テスト担当者が直面した、どちらに転んでも損する状況には、下記のような影響がある
・組織のプロセスの成熟度を低く抑える
・テストプロセスをないがしろにし、其の基盤をそこなう
・テスト担当者のモラルを低下させる
・テストに関する誤った見方を助長する
・(テストは開発を遅らせる要因と認識されがちだが)実際には、テストが有効なプロセスとして機能していれば、最終的に開発プロセスの効率が上がり、リリースまでの時間が短縮される
・テスト担当者が欠陥の修正フローの制御ができなければ、テスト担当者はチェックして欠陥を見つけることに責任を負うだけで、ソフトウェアの品質の責任は負えない
・どちらに転んでも損をする状況では、テスト担当者は全ての欠陥を発見することを期待される
・実際には、プロジェクトに関与している誰もが、テストに責任がある。
・組織内の誰もがテストが演ずる役割を知っていることが、極めて重要である。そうでないと、テストについて、間違った安心感や責任感が持たれてしまう。
・テストチームの中には、苞の役割を宣伝するのに効果がある1ページのニュースレターを、四半期ごとに発行しているところがある。(他部署のテストに対する理解を深めるため)
・他部署の人間をテストチームで短期間仕事させることは、大きな効果がある。予め適切にテストサれていなかったソフトウェアをテストすると、どういうことになるのかについて、よく理解するようになる。
・品質は偶然に達成されるものではない。品質は、強い意図と、真剣な努力と、知的な方向付けと、巧みな実行の結果である。品質は多くの選択肢を賢く選択したことを表す。
・ソフトウェア開発の各ステップごとに、品質管理点をプロセスとして組み込むべきである。プロダクト開発の責任者が、品質管理にも責任を負うべきである。