知ったかぶろう。Jenkins編

ジェンキンス

 

ね、聞くでしょこの名前。あなたの職場でも。

ゲームQAという職種では、あまり使うことはないかもしれませんが(web系とかIT系のQAエンジニア職だと、使うこともあるようですが。求人の募集要項とか見る感じだと)、一緒にお仕事しているエンジニアや企画の人は、このツールを使ってるわけなので、話を合わせられるくらいには知ったかぶれる方が、デキるゲームQAだと思ってもらえると思うわけです。

 

ということで、この本をサラっと眺めてみました。さぁ、Jenkinsのことを知ったかぶりましょう。

 

[改訂第3版]Jenkins実践入門 ――ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術 (WEB+DB PRESS plus)

[改訂第3版]Jenkins実践入門 ――ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術 (WEB+DB PRESS plus)

 

 

jenkinsのことを、IT用語で説明しても結局ちんぷんかんぷんになると思うので、ここは思い切ってラーメンで話を進めみたい。そう、この世のほとんどは、ラーメンで例えられるのだ。

 

ということで、君は新作のラーメンを開発している店長だ。君の店にはスープ担当、面担当、具担当のスタッフがいる。こういうイメージ。

http://livedoor.blogimg.jp/higashihom/imgs/f/3/f34e4d88.png

 

まずはジェンキンス導入前の新作ラーメンの開発フローは以下の通り。

試作のラーメンを作るのは18時。この時間に、それぞれのスタッフから、麺、スープ、具を受け取り、店長のあなたが一杯のラーメンを作り上げる。そして、試食をし、改良点があればスタッフに伝え、明日の同じ時間までに、改良したモノを持ってきてもらうようにする。これを繰り返すことで、至高の一杯を作り上げる。

 

このフローもシンプルで悪くはないんだけど、弱点は試作のラーメンを一日一回しか作れない事だ。そのため、満足のいく一杯が出来上がるのに、日数がかかってしまう。世はラーメン戦国時代。スピード感無きものは、いずれ消え行く運命にある…。

 

 

ここでジェンキンスだ。

店長のあなたは、ジェンキンスと名乗る初老の男性を雇うことにする。彼に「へいジェンキンス、ラーメン作って」と言うと、麺、スープ、具担当のスタッフから、それぞれ最新の素材をもらってきて、ラーメンを作り、あなたの前に差し出してくれる。

これのいいことは、時間を選ばずに、いつでも最新の状態のラーメンを試食出来ることにある。つまり試食とフィードバックの回数を劇的に増やすことができるのだ。それはすなわち、品質の高いラーメンを短期間で完成させることが出来ることを意味する。

 

 

ジェンキンスの仕事はそれだけにとどまらない。正確な舌で味見もしてくれるのだ。例えば、スープ担当スタッフが、手違いで砂糖と塩の分量をテレコにしてしまったとしよう。このときジェンキンスがいれば、このスープがラーメンとして誰かの口に入ってしまう前に、「このスープ、砂糖と塩の分量が間違えてるよ。作り直してちょ」と、スープ担当に伝えてくれるのである。つまり、ミスの早期発見もしてくれる。

 

 

おわかりだろうか。ジェンキンスが居れば、ミスも早期発見でき、開発サイクルのスピードも上がり、品質の高い新作がいつもよりも早く完成するのである。

群雄割拠のラーメン業界。質の高い新作を出し続けることが、生き残る道であり、ジェンキンスはその一翼を担ってくれる頼もしい相棒というわけなのだ。

 

 

と、イメージはざっくり、こんな感じなのですが、実際のIT用語にも置き換えておきましょう。

素材を集めて1杯のラーメンを作り上げることを、IT用語では「デプロイ」といいます(試作品にかぎらず、実際の販売商品も含む)。

気軽に試食品を作って(デプロイして)改善をスピーディに進めることを、「継続的インテグレーション(CI、と約される)」といいます。世の中的にジェンキンスは、CIを促進するためのツールとして扱われているようです。

勝手に味見をしてダメ出ししてくれることは、「自動テスト」と言います。

  

例え話では、「ジェンキンス導入前は18時という決められた時間に作る」と書きましたが、実際、10年ほど前に私が居た現場ではそんな感じでした。テストROMのROM焼きを、9時と15時にやってたなぁ。

 

 

ラーメン食いたくなってきた。

夢のような仕事(悪夢じゃないとは言っていない

海外のゲームQAってどんな感じなんだろう?とふと思ったので、英語の勉強がてら、適当に検索してひっかかった以下のページを翻訳してみました。

www.businessinsider.com

 

ゲームテスターの実情について正直に書かれています。業務内容の詳細だけではなく、賃金の低さとかキャリアの難しさとか。アメリカの記事だけど、だいたい日本も似たようなものです。

 

ゲームだけしてお金がもらえる夢のような仕事ではないし、(ゲームテスターとして成功するためには)人とも沢山コミュニケションを取らなくては行けない職業ということを感じて貰えれば。

 

 

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ゲームテスターという職業は、多くの人に「夢のような職業」だと思われています。

しかし、もしあなたがゲームテスターを「好きなゲームを、ずーーと遊べる仕事だ!」と認識してるなら、これは大きな間違いです。
とある掲示板では、現役のゲームテスターが、ゲームQAテスターとして成功とは、「仕事を真剣に取り組み、高い期待に応えること」だと書き込んでいました。
今回、10年近くゲームテスターとして働いていた人物にインタビューを実施しました。
彼は幾つかの会社で働き、30以上のタイトルに関わってきた人物です。
以下、彼へのQ&Aです。ゲームテスターの魅力が少しでも感じてもらえればと思う。

 

Q:どんな感じでキャリアが始まったの?
A:EAのCSで働いてる友達が居た。そいつが人事にコネがあったので、グループ面接に参加する機会があった。そこを合格したのち、2週間の新人研修を受けて、テストの仕事についた。

 

Q:1日どんな感じ?
A:みんな、テスターを一日中ゲームしてる人だと思ってるけど、それは明確に違うよ。
また、テストプレイをしているときは、普通のユーザがやるような遊び方はまずしない。
私の仕事の目的は、あらゆる手段を試してゲームを破壊し、それを開発チームに共有することだ。
例えば、格ゲーでは「matrix testig」ということをやらなければならない。これは、全てのキャラ、全てのステージの全組み合わせで、問題ないかどうかテストすることだ。
また、「functionality testing」という手法もある。これは、各機能がちゃんと仕様書(ドキュメント)通りに動いてるかどうかを、調査する仕事だ。
なお、私は、一日中ゲームのテストをしているわけではない。ミーティングもするし、メールも出すし、バグ報告もする。
まぁ、普通のビジネススキルが普通に必要だね。

 

Q:標準的な1日の仕事を教えて?
A:プログラマのバグフィクスが上手くいってるようだったら、リグレッションテストから始めることが多いね。
それから、新しいビルドに更新したり、BTS上で開発者から不具合に対する問い合わせがあれば、それに対応したりする。
不具合に関しては、クローズしたり、再オープンしたり、追記したりして、開発者に返すこともある。
その後は、優先度の高い機能のチェックを始める。これらの仕事は、プロダクトチームから送られてくる(プロダクトチームが管理・監督していれば)。
実際の操作が必要なものはなんでも、気をつけて触ってみる必要がある(?)
最終的に、注意を引くものがなくなったら、「open testing」を実施する。これは、テスター個人に依存する。
私はよく、ユーザエクスペリエンスが想定したものになってるかどうかを確認するために、チートコマンドやデバコマで通しプレイをする。
何人かのメンバは特定のシステムを念入りにテストし、何人かのメンバはテキストチェックを入念に行う。
こうして、バグを見つけて、バグ報告書を開発チームに送る。

 

Q:QAテスターにとって、最も有益なスキルって何?
A:ストレスフルな環境でも冷静にいられることが重要だろうね。修羅場も多く精神的に辛い状況もあるし、いろんな驚くような状況と付き合わきゃならない。
でも、そんな環境でも成長出来るなら、この仕事を上手くさばける強い精神力が得られるはずだ。
また、何事も疑り深く見る性格の方がいい。人の言ってることを鵜呑みにしてるようじゃだめだ。
誰かが「上手く動いてるね」といったとしても、自分自身でチェックしよう。
柔軟性も大事だ。それが何なのか、それがどうやって出来ているのかを知らなくても、何かしら引き出せることが大事だ。
そして、異なる考えを持っている人たちと、上手にコミュニケーションが取れることが、何よりも大事だよ。
僕は、プログラマ、デザイナたちと、どんなふうにコミュニケーションを取るべきかを学んできた。
彼らの思考は全く異なってるし、彼らと上手くコミュニケーションを取るすべも、ぜんぜん違う
プログラマは、率直でぶっきらぼうかもしれない。だけど、デザイナにプログラマと同じ接し方をしてしまうと、彼らの反発を招いてしまうだろう。
他の人たちと、どのようにコミュニケーションを取るべきかというのは、決定的に大事なスキルだ。
テスターは彼らに「何がどうおかしいのか」を説明するのが日々の仕事だからだ。
もし、彼らが君に理解を示さないのであれば、それは課題の解決のための時間を無駄にしていることになる。

 

Q:お金はどう?
A:ぶっちゃけ、低い。業界の一般的な時給は16ドル~18ドルだ。けど、そのレンジの募集はQAテスターにはめったにないし、未経験だと雇われることさえ難しい。
大抵、時給10ドルくらいになるだろう。

 

Q:他に福利厚生とかどう?
A:大抵、福利厚生はない。けど、カリフォルニア州は入社して90日以上経つ雇用者には、手当を出すようにした。
今では、契約社員も医療給付を受けられるようになった。
他に役得としては、ただで関わったゲームが貰えることかな。あと、ゲームのTシャツももらえるね、これはうれしい。

 

Q:契約社員が多い?
A:そうだね。直雇用のゲームQAポジションは、とても少ない。3~6ヶ月契約が多いね。
仕事が評価され、チームに貢献したら、直雇用になることもあるだろう。

 

Q:この仕事に着くための、なにかアドバイスはあるかい?
A:情報の探し方を知る必要がある。転職エージェントと言うものがあるし、リンクドインで探すのもいいだろう。有機雇用の求人がよく出ている。
QAは始めやすい職種だけど、生涯やる仕事ではないと思う。
QAという職種で何を成し遂げたいか、次に何をするべきかを、ハッキリさせておくべきだ。
ゲームデザイナを目指すにしろ、アーティストを目指するにしろ、何かを作らなくてはならない。

 

Q:テストしたくないゲームってある?
A:あるよ!僕は、ある程度どんなゲームも好きなんだけど、これまで幾つかは目を覆いたくなるようなゲームもあった。
子供用ゲームとか、昔のアーケードゲームのリメイク版とかは、ほんと嫌だったなぁ。
テスト自体に楽しさを見いだせないと、退屈で死にそうな半年間かそこらを過ごすことになる。
そして、雰囲気のよくないチームだと、これに拍車がかかる。
そういうチームで働いてると、楽しそうに仕事している同僚に嫉妬し始めるだろうね。

Q:テストしているゲームに対して、発言権はある?
A:あるよ!ただ、関わっている人々について把握しておく必要があるし、コネを作る必要がある。
つまりは、プロジェクトのリーダと友達になることだね。
馬鹿馬鹿しいと思うかもしれないね。だけど、ゲームQAはとても徒党根性が強いんだ。
僕がタバコを吸い始めたのも、喫煙所のグループに入るためだからね。

 

Q:週80時間労働ってマジ?
A:修羅場のときは、それぐらい働いていると思う。そして、残念なことに、そんな修羅場はよくありますw

 

Q:この仕事の不安定さについて、どう思う?
A:QAがとても不安定な仕事だ。 ある会社が大量に人を雇ったとしても、雇い続けるのは好みの社員だけで、あとはあっさりクビになる。
まぁでも、そんなもんだよ。
不具合報告書を書く日もあれば、離職票を書く日もあるのです。

 

Q:QAテスターやってて良かったことと悪かったことは?
A:ゲームで生計を立てられているというのは、とても幸せだ。そして、ゲーム好きなひとたちに囲まれてることも。
僕の一番親しい友人は、仕事を通して仲良くなった。
悪いことは、自分のキャリアを発展させるのがとても難しいということだ。

 

Q:自分がテストに関わったゲームを、プライベートでもプレイすることある?
A:基本的には無いね。例外は、鉄拳とソウルキャリバースタートレックオンラインくらい。

 

Q:ゲームテストの仕事が、プライベートのゲームに与えた影響は?
A: 仕事の後は、頭を切り替えることを学んだよ。だから、なんでも楽しめるようになった。
つまりは、以前ほどは、ゲームにハマることはなくなった。
また、最新のゲームを買うために外出することもほとんど無くなった。
発売日に買った最後のゲームはWarlords of Draenorだね。

 

Q:好きなゲームと、その理由を教えて?
A:ロックマン2!他のロックマンシリーズよりもBGMが好きだし、なにより、父親とコントローラを交換しながら遊んだ思い出があるからね。
画面に写ったパスワードをノートに書いてたなぁ。
ロックマンシリーズは好きだね、敵を倒すと彼らの能力を吸収でき、その技が他のボスの弱点になっている仕様が気に入っている。


Q:ゲーム原作で好きな映画とかある?
ストリートファイターだな。最高のG.I.Joe映画だぜ。改めてちゃんと見てみると、あの二人の兵士ってJoesとCobra(G.I.Joeのキャラ)だろ?
あれは白人魂に火を付けるぜ!ラウル・ジュリアと、ジャン・クロード・ヴァンダムのわざとらしい演技もいいよね!
他には、モータルコンバットかな。ゲームのストーリーを上手く映画のストーリに変換したものとしては(っつっても、格闘トーナメントが格闘トーナメントになっただけだがなw)

愛嬌こそが最強の武器

「障害を減らそう、機嫌よく働こう、自分の市場価値を高めよう」
というのが、僕がマネジメントしているQAチームのビジョンです。
自分で言うのもなんですが、このビジョンを作れたこと、特に「機嫌よく働こう」というフレーズを作れたことが、ここ数年の一番の成果だと思ってます。

 

QAチームのビジョンというと「品質向上!」みたいなのをよく見かけます。実際、僕も最初のうちは「障害減らそう、市場価値高めよう」というビジョンを掲げてました。

 

でも、なんかしっくりこなかったんですよね。画竜点睛を欠くというか。僕は、いい仕事をしたいのと同時に、対人関係のストレスを減らしたかった。別の表現すると、嫌な奴と働きたくなかったw

 

そんなときに、なんかの本で「健康で機嫌が良い、という身近な幸せを、もっと現代人は大事にすべき」的なことが書いてあって、すごく共感したのです。

 

「機嫌の悪い人」というのは、一つの災害だと思います。周囲の人に多大な負荷がかかる。なんかの研究によると、チームに1人機嫌の悪い人がいると、周囲3人以上のパフォーマンスが下がるとか(逆にチームメンバの機嫌が良いと成果をあげやすい、という研究結果もあった、はず)。
つまり、其の人にどんだけスキルがあっても、機嫌が悪ければ、周囲のメンバをデバフしちゃうわけです。最悪のパッシブスキル。

 

 

 

機嫌のいい人に囲まれたいですよね。そのためには、まず自分が機嫌よくなるために出来ることを考えて、そして、周囲の人の機嫌を損ねないために何が出来るかを考えていくことが大事かと思います。

諸々の鍵になるのは「礼儀正しさ」なんじゃないかな、と思ってるのですが、そのへんの話はまた今度。

ブレーキにもエネルギーは要る

テスト計画というと、いつ何をどれくらいのリソース充ててテストするのか、というところに焦点があたりがちだけど、テストの中止条件もちゃんと定めといたほうがいいんじゃないか。というお話。

 

「バグが出まくりだし、収束しないし、テストしても意味なくね?」っていう状況は、割とよく見かけます。
そんな状況になったときに、速やかにテストを中止して、開発フェーズを上流に戻せれば健全なのですが、いろんなシガラミで、テストを渋々続けざるを得ないことも、ママあります。


まぁ、そんな状況でテストしてるだけでも、結構しんどいのですが(しょうもないバグのバグ報告に手を取られるので)、場合によっては、「なんでこんなに不具合出てるの?リリース遅れちゃうんだけど。」みたいなことを、テストチームに言ってくる輩も存在し(バグを作ってるのはプログラマなので、クレーム言う先を間違えている)、こうなると、テストチームは、一気に無力感と疲弊感と無常観に襲われ、モチベーションもパフォーマンスも下がっていくわけです。

 

なので、そうなる前に、テストを中止できたらよかったよね。
と思うことが、長年テストの現場を見てると、ちょくちょくあるので、そのためには、
テスト始める前に、中止条件をきっちり、ステークホルダと握っておきましょう。

 

中止を伝えるときですが、以前もこのブログ(リンク)で書きましたが、QA側に必要なのはデータと誠実さです。

データは、まぁ、新規オープンしたバグ、未対応のバグ、対応されたバグ、の3つが可視化されてて、未対応のバグが増えていってるのが見えれば良いのではないでしょうか。
誠実さに関しては、過度に煽ったりせず、このままの品質だと市場に出してもユーザは評価してくれないということを、丁寧な言葉で伝えればよいかと思います。このとき、大事なのは、レポートを出すだけではなく、ちゃんと口頭でも説明することです。悪いニュースの書かれたレポートは、読み手が誤解して、変なトラブルになることもあるので(実際に「これ書いたやつ誰だ!」と、プロデューサに逆恨みされそうになった人も居ました)、レポートだけが独り歩きしないように気をつけましょう。


なお、このテのトラブルが発生するプロジェクトの共通点は、以下が挙げられると思います。以下の条件を幾つか満たすプロジェクトのテストをする際は、気をつけましょう。

  • 技術力の低い開発会社(チーム)が開発している
  • これまで取引実績のない開発会社(チーム)が開発している
  • テストチームにバグを洗い出してもらおう、という意識が働いている(QAチーム、テストチームの役割を勘違いしている)
  • 新しいテクノロジを採用している
  • 開発ボリュームの割にはスパンが短い
  • テスト側は、きっちりリソースとスケジュールを組んでしまっている。そのため、走り出してからの融通が効きにくい

人は怒りながらマラカスを振れない

オードリー若林の書いたコラムを読んでます。いい感じに人見知りと被害妄想をこじらせてて、とても親近感がある。

 

 

好きな下りがあって、企画会議中に作家だかディレクタだかが発表した企画に対して、若林が「それは面白くないっすね」的な発言したところ、ベテランスタッフに「うん、若林くん、言葉を選ぼっか」とたしなめられたそうな。

 

「うん、○○くん、言葉選ぼっか」である。

 

これが嫌味なく言えて、かつ、ちゃんと当事者(と周囲の人)が受け止められる雰囲気って、とても凄いことだと思う。普通なら、険悪になるところだ。相手の致命的なミスをすかさず指摘し、雰囲気も崩さない(そして、そもそも、若林が雰囲気を崩しかけたのをちゃんとリカバリしている)。

 

テレビ番組制作というクリエイティブな現場だからだろうか、一人ひとりの本気のアイデアがぶつかり、ときにはそれを否定することが必要になるからこそ、否定する相手にに対しての気遣いというものがしっかり守られている印象を持った。この雰囲気、とても羨ましい。

 

 

人の意見を否定するときに、とても強い言葉を用いて、相手をやっつけようとする人が居る。そのようなシーンを見ると、とてもイライラするし、家に帰ってもずっと頭からその光景が離れず、寝付きが悪くなったりする。

仮にそのような人に「言葉を選ぼうっか」と言っても、残念ながら、おそらく、火に油を注ぐだけな気がするしなぁ。

 

どうすれば、このような人を落ち着かせることが出来るのかなと色々と考えてみたところ、罵声を浴びせてるところを動画を撮って共有してあげたら、いくらかマシになるかもしれないなと思った。それか、会議室に鏡を置くとかね。

自分が人に罵声を浴びせてる姿って見たことあります?私は見たことないですが、それはそれはきっと醜い姿だと思うのです。

 

それか、人に意見を述べるときは、両手にマラカス持つとかね。
冷静かつ和やかに議論が進むと思う。
人間は怒りながらマラカスは振れないようにできてるから。たぶん。

『ゲームテスト&QA』 その6

ドラクエ11のダウンロード待ち時間の間に、ブログ更新。

近所のツタヤで購入したのですが、ダウンロード版も最後の1個でした。売れてるようですね。僕の周りの従業員も先週末はドラクエ漬けだったみたいです。同世代の評判は良いので、楽しみ。

 

 

ゲームテスト&QA

ゲームテスト&QA

 

 

ゴールに向かって ~バグハンティングの上級テクニック~

全面的に同意出来る内容でした。この章に書いて有ることを実践すれば、間違いなく、優れたテスターになれるでしょう。といっても、特別難しいことは何もありませんので、そこの駆け出しゲームテスターのあなたも、ご安心ください。

 

 

この章では、優れたテスターとそうでないテスターの差を説明しています。題名は「上級テクニック」となってますが、別に特殊なスキルとかではなくて、文章力とか自己管理能力とか向上心だとかゲーム制作のテクノロジに対する興味だとか、そういう基本的なところで、優れてるかそうでないかが決まる、と。ゲームの上手い下手はあまり関係ありません。

 

基本的なところで差がつく、ということは、裏を返せば、「ゲームが好きだから」という理由だけで、この業界に入ってくる人が後を絶たないということです。もっと厳しく言うと、ゲーム以外に興味がない、ゲームを消費することしかできない人たちが多いのです。

 

僕はテスターの採用面接をすることもあるので、色んな人とお会いするのですが、ゲームを消費してるだけの人の多いことが気になってます。
ゲームが好きなのは良いのです。しかし、その好きなゲームについて、自分の言葉で熱く語ることすらできない人が沢山います。「どんなゲームが好きですか?それを私に勧めてみてください」と質問してみても、「好きなゲームはドラクエです。え~と…う~ん…」と、言葉が出てこないことがよくあります(まぁ、緊張してるということもあるでしょうけれども)。こういう人は、雇っても、だいたい勤怠が悪かったり、おしゃべりばっかりしたり、逆に全く報連相ができなかったりと、結果として仕事が長続きしない傾向にあります。

 

「ゲームが好きだからゲームテスターに応募しました!」という、動機は良いのですが、その後のこと、つまり自分自身のスキルとキャリアパスをちゃんと考えられるかどうかが、ゲームテストで結果を出して次につなげる人と、ずっとテスターでくすぶる人の差なのだと思います。

 

 

ここまで書いて思い出したけど、傾向として大卒の人は優れてますね。コミュニケーションや自己管理もちゃんとしてるし、自走してスキルを伸ばしていってくれます。まぁ、あくまで傾向であって、例外に当たる人(大卒じゃなくても優秀な人)はいくらでも思い浮かびますが。

 

メモ

・ゲームをテストすることは簡単ですが、プロのようにテストすることは難しい

 

・抜きん出た存在になるためには、強い意志と完璧な労働感を持ち合わせなければいけません

 

・簡単なバグは、二流のテストチームでも労せずしてみつけることができます。

 

・ゲーマーとテスターの違いは、素人俳優とジャック・ニコルソンやメリルストリープのような伝説の俳優を比較するようなものです。素人でも演技はできますが、魅力的で魂を揺さぶる事ができるのは伝説の俳優たちだけです。

 

・オーディオやビジュアルのチェックは、一人のテスターにまとめて割り当てると良い

 

・ゲームのテストを開始する前に知って置かなければ行けない一番重要なことは、「何が起こるべきなのか(「期待される動作」と呼びます)です

 

・(テスト対象の)ゲームについて、よく知ることが大事

 

・テストをするときは、楽しみすぎないように注意が必要です。

 

・テストをして給料をもらうのであって、遊んだりおしゃべりをして給料をもらうのではない

 

・優れたテスターになるためには、プログラミングやスクリプティングの基本的な理解、しっかりとした分析的・批判的思考能力、画像やビデオ編集ソフトに関する高度な知識、大学レベルの文章力が必要です

 

・プログラミングやスクリプティングを学ぶことで、(バグの発見という)結果だけに振り回されるのではなく、その根底にある原因を対象に出来るようになる。

 

・優れたテスターになるためには、「書く」技術を学ばなくてはいけません。文章力の優劣は、大きな違いをもたらします。

 

・3時間に1回の割合で、休憩を取りましょう。効率が下がります。

 

・何もかも詳しくなる必要はなく、何か一つのエキスパートになりましょう。

 

アドホックテストは自由形式のテストのことです。アドホックテストでは、他の方法では見つけられなかったバグが見つかることがあります。

 

・極めてタチの悪いバグは、アドホックテストを通じて見つけやすいようです。

 

・多くのテスターは、自分自身の評価に対して、「問題なし」(クビにならない程度)のレベルで満足している。

 

・細部に対する鋭い注意力と優れた文章力は、新人テスターに取って最も重要な能力です。

 

・ヒューマンスキルの欠如は、本質的に技術重視で2進法のゲーム業界において、もっとも大きな問題の一つです。

 

・優秀なテスターは、相手に敬意を示しながら自分の意見を主張できる。

結局は人を相手にする仕事

現状、ゲームQAの専門書や記事って非常に数が少ないので、独学するときは他業種に目を向けることが多いです。

 

最近参考になるなと思ったのは、医療の現場に関するものです。
医療とQAは、仕事の性質や、業務のフローなど、結構似通っている部分が多いと感じています(こんなことを言うと、医療現場の人からは反感買うと思いますが。背負ってる責任が違うから)。

 

似てると思ってる点を挙げると

  • 健康と品質、いずれも目に見えないし、明確な基準も存在してないものを相手にしている。
  • 病気もバグも、診断中(テスト中)に見逃すことは許されない。完璧を求められる緊張度の高い仕事である。
  • しかし、人の仕事である以上、完璧などないが、顧客はそれを理解しようとしない場合がある。
  • 患者は自分の健康状態のことを知ってるようで、実は知らない。開発チームもチーム自体の質を正確には知っていない(興味もない)。そのため、病気もバグも出続ける。
  • 治療よりも予防のほうが安いし効果的である。ソフトウェア品質も上流で不具合の作り込みを防ぐ方が、安いし品質も上がる。
  • しかし、予防をちゃんと出来る人間(チーム)はごく少数である。
  • インシデントが発生した場合、理由は複合的である。
  • 其の気になれば幾らでもお金をかけることができるが、だからといって、成功を保証するものではない
  • レビューが効果的

 

とりあず、ざっと思いつく限りだとこんなもんでしょうか。無理矢理感を感じるところもあるかと思いますが…。

 

どうすればエラーが出ないか?という研究は、医療の現場のほうが、ゲームQAの現場よりも、きっと進んでるはずで、そして、その成果はゲームQAにも活かせるのではないかなと、ちょっと期待してます。これから、折を見て調べてみたいと思っています。

 

 

ちなみに、軽くググってみたところ、このようなページがありました。
うん、不謹慎かもしれないけど、とても親近感ある。

チーム医療で防ぐ医療過誤